【セミナー】
神戸女学院・高槻・西大和学園

算数・数学の力を伸ばす学び方

神戸女学院中学部・高等学部 教務課長 山中 昭生先生

神戸女学院中学部・高等学部 教務課長
 山中 昭生先生

[1]各校の指導方針と、数学が得意な生徒の特徴

溝端 最初に各校の数学の指導の特徴を紹介していただけますか。

林 高槻では高校から入る生徒がいないので、6年間のカリキュラムを設定しています。具体的には中学2年間で中学内容を学び、中3からは3年かけて高校内容を学び、最後の1年は大学受験に特化します。授業は、教科書の内容を教えるだけではなく、いろいろな見方や考え方を評価するなど、数学の可能性をつぶさないことに主眼を置いて展開しています。机上での演習ばかりでなく、実際に立体物を作るなど、生徒が数学を楽しめる環境作りをしています。

小西 西大和学園も進度は速く、中2の途中で中学内容を終えて高校の内容に入ります。週に1度、火曜日に25分のテストを実施し、習熟し切れていない生徒や希望する生徒には木曜日の放課後に2時間、その単元のやさしめの問題などでフォローアップし、確実な定着を図っています。わたしは現在中1を担当していますが、たとえば食塩水の問題は小学校ではいろいろな図を描いて解きますが、中学では1年生で習う一次方程式で解ける問題もあります。数学では文字式を使うときれいに解けるよということを教えながら、数学に徐々に慣れてもらう授業をしています。

山中 神戸女学院も進度は速いです。中学内容は中2の1学期で終え、2学期から高校の内容に入ります。中学の教科書はぱっと見てわかることを長く書いてあります。のんびりやっていると生徒たちが退屈してしまうので、ポイントをまとめながら無理のないスピードで進めています。小テストも頻繁に実施しており、基準点に満たなかったり、付いていくのがたいへんそうな生徒には個々に対応したり、復習をさせながらフォローしています。高校内容は高1で終え、高2でもう一周、さらに高3でまた一周と3回繰り返して学びます。

溝端 先生方からご覧になって、算数・数学が得意な生徒にはどんな特徴がありますか。

小西 メモも何も取らず授業を聞いているだけで理解できる生徒が3年に1人ぐらいいます。また、マンガやゲームもそうですが、やめてといってもやめないほど数学に夢中になる生徒は当然得意です。あとは授業中、少し難しい内容のときに真剣な表情で集中している生徒は自分の中にアンテナがある、考えがある子だとわかります。

山中 解答を理解するだけでなく、別の解き方を考える「別解マニア」のような生徒は数学がよくできます。授業中に解説しているときも、どんどん別解を考えて、先生よりいかにいい方法を考えるかを楽しみながら解いているという生徒はどんどん伸びていきます。

林 自分の頭で考えて、自分の手で計算して答えを出すということをずっとやっている生徒が伸びる子の特徴です。答えが合っている、間違っているだけではなく、どこがおかしかったのかまできちんと赤で書き込んでていねいにやっているなど、謙虚に学ぼうとしている生徒はよく伸びるというのが実感です。

溝端 小学生も、答えが合っているかどうかだけではなく、考え方を大事に取り組んでいるお子さんは伸びていく印象があります。保護者の方が解答通りに解こうとしないと心配されるケースもあるようですが、自分なりの解き方を大事にしているのであれば、ぜひそこを伸ばしてあげてほしいと思います。