【セミナー】

医師への道は中学校選びから

−大阪星光学院・四天王寺・高槻−

[2]医学部受験生を支える仕組み

広野 難関である医学部入試に対しては、どのような対策をしているのでしょうか。

岡澤 まずは面接練習です。高3の1月末になると、受験する大学が決まってくるので、その時期にその大学に対応する面接の練習をします。ふだん接している教員以外の教員も担当することで、緊張感があるなかで実施しています。良かった点や反省点を振り返りながら改善を図り、実際の面接に臨んでいます。小論文が課される大学を受験する場合は、書き方の指導や添削を行っています。
 本校は1学年が200名弱のアットホームな学校ということもあって、OBとの連携も強いです。医学部の研究室の見学を受け入れてもらったり、医学部受験の相談にのってもらったりということも快く引き受けてくれます。OBがいろいろな場面で支えてくれる心強さがあります。

大野 医学部をめざす生徒への支援として、高3生を対象に医学部の受験対策講座を開講しています。全国の医学部の情報をまとめた冊子を予備校と協力して作っているほか、希望者対象に講演を行っています。面接・小論文対策も行っています。卒業生が面接や小論文の内容をこと細かく記録してくれたものを進路情報室にストックしているので、こうした資料を使いつつ、面接指導や小論文指導に当たっています。
 医志コース以外からも医学部を受ける生徒は大勢います。医志コースはハイスピードでカリキュラムを進めますが、それ以外のコースではわたしが担当する数学でもスピードよりも手厚さを重視。家庭で問題集を解いて提出する添削ノートを、その日の放課後までに返すなど、ていねいな指導を心がけています。医志コースと他コースでやり方が多少違いますが、自分に合ったコースを選択できるのも本校の魅力だと思います。

神田 受験を迎える高3生は、ほぼ問題演習という形になるので、ここでしっかりと受験勉強の指導を行います。小論文は高2から専門業者の添削を受けるとともに、高3では個別に国語の教員を中心に添削。わたしは理科の担当ですが、これを手伝うこともあります。小論文や面接では、「基礎医学講座」や「基礎薬学講座」での学びが役立つことがよくあります。受験を終えた生徒に聞くと、高1・2での課題研究の内容や苦労した点なども面接でよく聞かれるそうです。こうした取り組みがすべてつながり、受験に役立っていると感じます。もちろん面接の練習もていねいに行っています。

広野 最後に、中学受験生にメッセージをお願いします。

岡澤 中学受験は小学生の皆さんにとってかなり大変なものだと思います。体調にくれぐれも気をつけて、しっかりがんばってほしいと思います。応援しています。

大野 わたしは四天王寺で勤め始めて19年目ですが、医師になって活躍している卒業生がたくさんいます。卒業生同士のつながりも強く、仲良くやっています。医師になると30年以上働くことになりますが、一生を通じて一緒にがんばっていける仲間ができるのが四天王寺です。医師をめざす女子の皆さんはぜひ本校でがんばってください。

神田 中学受験やその次の大学受験のための受験勉強は、努力が確実に報われる戦いです。毎日どれだけこつこつやったかが結果につながります。本校に入学して6年間、まじめにこつこつ勉強してみませんか。必ず成果が表れます。ぜひがんばってください。

広野 ありがとうございました。どう勉強したらいいのかがわからない、志望校選びが難しいという場合はSAPIXでも応援させていただきます。